ケアマネジャーは2つの軸が大事、『質と量』

ケアマネジャーは質と量が大事

多くの居宅介護支援事業所は、細かい会社の方針や教育方針はないように感じます。だから、そのケアマネジャーのポテンシャル頼みです。実際にポテンシャルは大事なのですが、それを教育するのが管理者であり会社です。

私はよくセンスと言いますが、どの仕事にもセンスは必要であり、ケアマネジャーは直接サービスを提供する訪問介護や訪問看護等と異なり、調整役です。調整役というのは何をやっているのかいまいちわかりずらいですが、結構大事な存在です。この調整役こそ、センスを問われる大事な役割です。

調整力のあるケアマネジャーは『量』をこなすのが得意

例えば、どこの事業者に連絡をしネットワークを作るのか?包括との連携はいつどのタイミグでとるのか?この案件は医師への報告が必要なのか?等、目では見えない駆け引きがとても必要になります。空気間の読めない人はトラブルを起こすことが多いように思います。

ケアマネジャーだから誰でもできるという訳ではありません。物事の優先順位や各々の置かれた状況や立場により調整は変わってきます。だからこそケアマネジャーをはじめ相談に携わる職種は調整力が大事になります。

この調整力のあるケアマネジャーは、量をこなすのが得意です。なので、件数をクリアーする事はとても得意なのが特徴です。指名での依頼が来るのです。

そりゃそうですよね。例えば大変なケースを依頼して、円滑な調整をして解決に導けたら、この人はできるケアマネジャーだなって思われまよね。

ケースの依頼が来れば来るほど、本人も嬉しいですし、売り上げも上がるので会社としては良い訳です。

『調整力』はとても大事な力といえます。

件数だけのケアマネジャーはもう古い

要介護換算35件以上の給付を上げることは、収益事業の居宅介護支援事業所では必須といえます。ですが件数だけが大事なのではありません。

ケアマネジメントプロセスを遵守しているのか?正しいケアプラン作成をしているのか?それらができていないケアマネジャーは多い気がします。

居宅介護支援は介護報酬が安い為、要介護換算35件以上の給付があっても、特定事業所加算の上位加算を算定しなければ、居宅介護支援単体では赤字事業です。だからこそ90%の居宅介護支援事業所は併設サービスを持っているのだと思います。「質」が悪くても仕方なしというわけではないでしょうが、低下するのは仕方ない気がします。

この「質」を上げるために、厚労省は法定研修量をだいぶ増やしましたが、事業が単体で営めないような事業は、そもそも事業ではありません。だからこそ「質」が付いてこないのです。

とはいっても、時代の流れとして、もはや量(件数)だけでは、ケアマネジャーの仕事は成立しません。

件数だけではない、質の評価も大事

ケアマネジャーの仕事は調整だけではなく、帳票の作成も本当に大事。それ以外にも研修計画や他法人との事例検討・勉強会等、横のつながりも求められます。

更には経験を積めば積む程、アドバイスをする立場になります。

それらのバランスが取れてこそ、『経験』と認識しています。

正直バランスの取れたケアマネジャーは、あまりいないと思います。

経験者ケアマネジャーは基本的に、経験=根拠になっていますが、それが大間違い。その経験本当に役に立ってるんですか?本来は注意を受け改善しなくてはいけない場合でも、何も指導を受けず、間違いを継続し正しいと思い込んでいませんか?そう言いたいです。

大概はプライドが許さず、間違いを受け入れられないケアマネジャーがほとんどですが、そのおかげで利益を得られない利用者がいたらどうしますか?不幸ですよね。そういう先輩を持った後輩は不幸ですよね?

プライドではなく結果に対して判断する

プライドが許さないのはよくわかります。ですがプライドの問題ではなく結果に対して行動を決められる人がいいと思います。

プライドを折ることは一度今までの自分を折ることだと思います。大変ですよね。

ですが、一度自分の課題を受け入れられた人間は、成長する速度が速いです。はじめは苦しくてもトライする価値は大きいです。

間違うことが悪いのではありません。それを放置し続けることが問題です。

まとめ

本当のケアマネジャーのセンス

完璧な人がいないように完璧なケアマネジャーはいません。みな強みと弱みは異なります。だからこそ、今の自分をちゃんと見つめなおす努力が必要です。

上手くいかない時は必ず何かが起こります。そんな時は自分自身で見つめなおす。それだけでもその先は変わってきます。見つめなおすことを忘れてしまうと、行き先がどんどん変わってきます。気づいたら取り返しのつかない頭の固い古いケアマネジャーになっていたなんてことはよくある話です。

一人のケアマネジャーが担当できる件数はたかが知れています。良いところ40件前後です。

ですがそのケアマネジャーの後ろには後輩ケアマネジャーがいる場合があります。後輩に対し的確なサポートができれば、更に付加価値の高いケアマネジャーだと思います。

件数だけではなく、ケアマネジメントプロセスに則ったケアマネジメントや帳票作成や加算の算定要件、他事業所のケアマネジャーとの横のつながり、的確なアドバイスができるリーダーとしての成長(この業界で言うスーパービジョン)等、の要素が『質』を上げます。

ぜひ、『質』にも目を向けてもらいたいなって思います。

本当のケアマネジャーのセンスとは

量だけではなく質もクリアーできることが、本当のセンスだと思います。

来年度の方針の一つ

来年度はケアマネ6人体制になります。できればあと一人常勤ケアマネに入ってほしいです。ケアマネ7人体制がBEST。

それ以降は近場で事務所を移転し、もっともっとケアマネジャーの数を増やす必要があると考えています。良い出会いがあると嬉しいです。

そこで、今までやってこなかった介護・福祉以外の研修を取り入れようと思います。社内研修です。数多くの研修を行うことはできませんが、やはり『ホスピタリティ研修』やりたいですね~!

ケアマネジメントって、感動を与えられる仕事だという事をわかってほしいな(^^)

上には上の考え方があることを、トライドのケアマネジャーみんなに知ってほしいなって思っています(^^)