これからの介護業界は、デジタルが苦手では通用しない

ケアプランデータ連携システムが本格稼働して約2年です。3月は、神奈川県介護支援専門協会、国保中央会、厚労省と3つの登壇やパネラーの機会を頂きました。

2年たったということで、今回は今までの思いと考え方を変えていかなければいけないなと感じていることをブログにしました。そこそこきつい内容です😅

今までもきついだろ!と突っ込まれそうですが、今回はより具体的でリアルな内容です🙂
まじめに怒っています。もう決断するべきなんでしょうね。

介護業界の思考は国や自治体任せ

以前、横浜市でケアプランデータ連携システム操作体験会があった時、私も厚労省、国保中央会側の席でコメントさせて頂きました。

その時の質問者から、必要性は分かるが経営者が判断しないと導入は難しい。自治体から経営者に働きかけてほしい。』との意見がありました。

正直、何を言っているのか?自分の働く会社で、自分たちが声を上げずに行政任せとはおかしな話です。あり得ません。ですが、これが現実です。

この業界だけではないでしょうが、行政依存は介護事業者の悪い慣習とも言えます。実に古い。

何かあれば国が悪い。行政が悪い。気持ちは分からないでもありません。

ただ、自分たちの考え方や働き方を棚に上げて、何でもかんでも国や行政依存のこの体質だから、「ダメ」なんです。

介護業界の魅力のなさを助長しているのは、運営している会社の意識の低さや働く人に魅力がないことも、明らかな事実だと感じています。

先日、介護系のニュースで、人材難でも人が集まる職場と、そうでない職場の記事がありました。やっぱりそうなるよね~と感じました。

自分たちが良ければ、それで良しと考えている

今まで多くの課題に対して、何ができるのか検討し、できる対処はしてきたつもりです。細かいことを言いだせば実に多いです。ボツになったチャレンジもあります。

最近では知り合いの社長さんと情報交換しながら、ChatGPTでケアプラン作成ツールを作りました。できた時は、作れちゃった!使ってみると、これがなんて便利なんだろうと驚きました。特に予防はすごい!なので、トライドはAiプランにお金を支払うつもりはありません。

まだまだやれることはあります。

業務改善のパターンとしては、話し合うことやデジタル化による解決方法が主であり、時間と多少のお金で済むことが多いですが、それなりにお金がかかったチャレンジもあります。そういうチャレンジはボツにできないので、シミュレーションをし、みえないものを見通す必要があります。

安定は攻めるからこそあると考えます。安定したなと思って維持に入ろうとすると、それは低下を意味します。少なくとも私は経験上そう考えます。

多くの会社が自分達ばかりで、他の事業者のことを考えません。ホスピタリティが低いということです。

『自分たちの道理』が果たして世の中の流れに合っているのか?そこが大事です。そこがニュートラルを判断するポイントではないでしょうか?世の中の流れがニュートラルの位置を決めます。

介護業界のニュートラルは低い位置にあります。そこを当たり前ととらえらたら、っという間に低い位置まで急降下してしまいます。だからこそ、どこにニュートラルを持ってくるのか?見誤ってはいけないのです。

ローカルでもいいが、現状を受け入れられないのは『悪』

正直もう勘弁してほしというのが私の思いです💦

トライドでは、令和8年4月~開始予定の介護情報基盤を楽しみにています。資格証や負担割合証、情報開示請求、指示書、意見書等、ほぼ全てと思えるくらい電子化されていきます。

全ていきなりではないでしょうが、以下の内容が、電子化される内容となります。

ケアプランデータ連携システムやLifeは介護情報基盤の一部として先行して始まっています。つまりもう電子化が始まっているということなんです。ここで躓いている場合はないのです。

医療機関、役所、ケアマネの沢山の無駄を、そこそこ?全て?解決していくれるデジタル化された介護業界が来ます。役所の人も嬉しいんじゃないですか?紙削減、仕事の効率化、人材難の解消等良いことしかありません。

ですが、残念なまでのローカル業界ですから、紙から変われない人たちが沢山います。新しいことにもチャレンジしません。

動きたくない気持ちは分かりまが、きっと、追々は二極化でしょう。

これは、事実だと思うんです。一年前もそう思いましたが、今はよりそう感じます。

変化できる一部の事業者と、変化できない多くの事業者。前者は変わり続けられるので、先の見通しを立て、準備をして動くので成果も上がります。

後者は常にギリギリの選択を迫られて、ギリギリの状況でしぶしぶ受け入れる。人材難の世の中でも採用できずに、経営が危うくなるなど、色々なことが挙げられます。下手をすれば廃業もあり得るでしょう。

ギリギリというのは、変わりゆく先を見通す時間がないので、賢明な経営判断ができなととらえています。

国が言ってきた経営の大規模化、ちゃんと考えて実行に移しましたか?

事業所の休業や廃業はもはや当たり前です。近隣のデイサービスから、働く人が集まらず今日は休業しますといったFAXが届いたりします。恐ろしくリアルです。

そういう時代なんです。

そういう事業者に依頼していると、安定感のある仕事ができないということにもつながります。

昨日感じたローカル思考

そこのグループに対してそこそこの数の利用者をお願いしています。2年前にケアプランデータ連携システムの導入依頼をしましたが答えは返ってきませんでした。

よくあるパターンです。

相談員:相談員が報告書を持参し来社。〇〇さんいますか?

私:もう、紙持参じゃなくてデータにしてください。世の中の流れで国はデータ連携やりましょうと言っています。紙で持って来られてもPDFにし保管するので、いちいち複合機に入れPDF化するのが面倒なんです。

相談員:そういったことは、会社が決めることなので分かりません。

※もう話にならないですね。2年経っていて、このローカル思考。流石に納得いきません。もう二度と来社してほしくない事業所の一つです。

そこで、その相談員が所属するデイサービスに連絡すると、上司の相談員がさぞ理解していないのだと感じましたが、本社に確認し連絡するとのこと。

私:『横浜市は可能な限り早期に、市内の全事業所でシステムが導入・活用されている状況を目指す』と言っている。そういう点も踏まえて判断してほしい。2年も経っていて世の中変わってきている。ケアプランの郵送代だって上がっている。現在、定期的にケアプランを取りに来る事業者も出始めています。当たり前のように経費をかけさせてプランを送ってもらうのが当たり前ととらえる事業者よりはるかに良いです。もう、お互い無駄な労力と経費をかけさせないでほしい。

上司の相談員:無言 ※ケアプランは無駄なお金を支払ってでも送ってもらいたいんでしょうね。自分たちでとりに来るほどのやる気はないのだと思います。

電話がかかってきました。

上司の相談員:福祉局に連絡をした。

私:それはいいですね。

上司の相談員:福祉局は利用することは勧めるが、会社が利用しないと判断したなら強制はできないので利用しなくても仕方ない。との回答だったので、会社としても取り入れるつもりはないので、ケアプランデータ連携システムは利用しません。

福祉局に連絡する前に、そもそも今までの業界の流れや情報をつかんでいないことが問題です。しかも義務でないのは周知の事実です。福祉局がケアプランデータ連携システムを勧めていることは理解していないのでしょう。実に不毛なやり取りだと感しました。実に悲しいです。理解力のなさ極まりない状態です。

取り入れないのは自由ですが、とても恥ずかしい。

実はこの手の事業者は多いです。以前も同じようなことがありました。ですが、もうこの手の人たちの時間を使うことは、競争力の低下を招くと考えます。

※今後の事業者選定は、確実に変えていく必要があると感じています。

目の前のことばかりで、先を見ようとしない事業者は、多くの人にとって無駄を強いるだけです。

なぜ先を見ようとしないのか?なぜ気づこうとしないのか?言い訳はもう十分です。

介護情報基盤が始まった時、こういった事業者と一緒に仕事をすることは、デジタル化できないので利用者にとってもデメリットしかありません。

ケアプランの電子交付や関係者での共有、被保険者証、負担割合証、各種公費負担症の電子化等、様々なものがデジタル化かされるため、それに対応できる居宅介護支援、サービス事業所、施設サービスが求められていることは確かです。

でも自分たちが依頼したとなれば受け入れなくてはいけません。だからこそ、データ連携は勧めるものの受け入れてくれないなら、お付き合いできる事業者を探した方がいいという結論に至ります。

無知を棚に上げ、無駄を無駄と思わずに自分達の考えで進めるような事業者は時代遅れの化石でしょう。そんな事業者を相手にしても、無駄な時間を共に過ごすだけです。何もいいことはないのです。

確実にトライドにとっての転換期といえます。

今後変わる意思を示している事業者はまだ良いのですが、変わる見込みのない事業者は、こちらも考え方を変えていく必要があります。

とても悲しいことですが、人材難やDX化されていく世の中で、無駄を放置することは会社として罪です。

無駄な時間を削減することは業務改善です。無駄な時間をかき集めてください。色々なことができるはずです。

まとめ

ツールで縮められる業務はもはや人が行うことではありません。もちろん大事な業務ですが、今までと同じようなフローでやる必要がないのです。

事務スタッフには、紙の作業ではなく、今後求人やSNSでのPR等、未来のある仕事に時間を使いたいと考えています。

もう時代が変わったことに気づくべきです。

ビジネスモデルが変わったんです。

東京都では居宅介護支援への事務員配置で補助金も出ています。

世の中ペーパーレスだったり、ノーコードで開発できるアプリ等、便利で有効なツールが沢山あります。人材難によるDXがどんどん進んでいます。

トライドは取り残されるつもりはないですし、低いニュートラルを押し付けるような真似も間違ってもしたくありません。

世の中についていけないことを理解していないというのは、実にみじめで情けない。本当に悲しい有様です。抗う意味がないのに。

厳しいですが、事実でしょう。

トライドとして今後何ができるか?ある程度みえています。スタッフに共有し次の段階に移りたいと思います。

社内研修

毎年秋に行っている社内研修を今年は4月に行います。より高いレベルで人材育成をしたいと考えています。数字やケアマネジメントの質だけではない、組織としての『質』の領域に入る段階に来ました。

ザ・ホスピタリティチーム株式会社の船坂代表と打ち合わせをしましたが、とても面白かったです。未来を見たんですよね😄

不思議なものです。不毛と感じる瞬間も感じた日ですが、未来が見える楽しい時間も感じ取れた日でした。

動かなければいけない瞬間だと感じています🙂